フラメンコスタジオ マジョール

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2019.06.06鈴木眞澄のコメント

「俳句とフラメンコ」

俳句歴は1年と7ヶ月の初心者ですが、熊本日日新聞俳句大会に
初めて出したところ
「このひととせこんなだったと桜咲く」が 天賞(一等賞)に選ばれました。
フラメンコをはじめて46年、60才を機に初めて持った趣味 俳句、表現の仕方があまりに違うのには戸惑いました。フラメンコはいかに表現するか、俳句はいかに多くの人にその場面を思い起こさせるか、一見正反対に感じていましたが、最近少しだけ共通点を見いだしたところです。
ソレアを踊る時、曲の根源はヒターノたちの孤独と悲哀かもしれないけれど 乗せるのは自分自身の感情。
だとしたら観客も思い起こすのは各自の感情かも…
つなげる想いや場面
演者と観客、作者と読者…
何もかもがA Iの時代になる流れならば機械に代われないものは心、これから心をつなぐことがもっと重要な時代がやってくるのでしょう。

俳句を始めたきっかけは、マジョール熊本のスタジオの大家さんメープルリーフカフェにて毎月2回句会が開かれていて、メールのやりとりでいいよ〜という軽いお誘いにのりました。
サークル的な集まり「楓組」は
特に指導者はいませんが、それぞれが忌憚ない意見を交換しながら切磋琢磨しているところが素晴らしく 入りやすかったです。

この句は、熊本地震直前に
熊本城と満開の桜を見たときのこと、何年ものお花見の思い出などから連想して作りました。
熊本地震から一年さまざまな思いを抱きながらみなさん復興にがんばってこられた。
東日本大震災後の東北でも、たくさんの人々が桜を見てさまざま想いを抱いたはずです。
人間は、今年は遅いだの早いだのとあれこれ言いますが、その一年の気候やら気温やらたくさんの要因を淡々と受けとめてそのタイミングで咲く。何にも惑わされることなく、ストレートに表現する。

今回の選者の高野先生は東北の方で、被災地にて数多くの句を詠まれたとうかがいとても嬉しかったです。
私も母方は東北出身で、震災後 毎年「フラメンコで贈る東北へのメッセージ」と名付けてライブを続けてきました。

フラメンコはつらく苦しい状況にあっても力強く乗り越えるために作られた。
それを多くの人に知ってもらうのが私の役目と思い 活動してきましたが、俳句でこの賞をいただいた意味もいみじくも天賞
天からいただいた賞としてのお役目を考えていきたいと思います。

誰でもが作れる日本の素晴らしいアートだと思います。

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