フラメンコスタジオ マジョール

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2018.06.13鈴木眞澄のコメント

「上越アウトリーチ公演の流れ」

毎年恒例の仕事の中でもかなりハードな上越アウトリーチ公演。唄い手とギタリストと3人で行きます。初日 朝早く東京から北陸新幹線で、上越妙高にて担当者がお迎え。
そのまま最初の小学校へ。
体育館にコンパネ4枚とマイクなどをセットしている間に早着替えの場合や内容の確認。より近いところでと考え 舞台は使わずに床に直接コンパネを敷き 子どもたちは体育座りで見ます。
サウンドチェック。とは言え体育館なので かなり音が反響します。手拍子も靴音も声もギターもすべてやまびこのように返ってくる感じです。
本番は約一時間。ご挨拶してまずはオレーッの掛け声や手拍子をやってみてそのままガロティンの速いリズムから始めます。
これは、今回初めての試みでしたが子どもたちもすぐ集中して大成功でした。次にカスタネットをつけてまずはriaってやるだけでみんなびっくり。小学校は赤と青のカスタネットをやってるので身近です。そして、お祭りの踊りセビジャーナス。もうしっかり手拍子をしてくれます。次はギターの紹介。少人数の時はみんな近くに来てもらいギタリストの指をアップで見てもらう。続いて足音はどんな風に出してるか、そして喜びという名の曲アレグリアスをご披露。イントロを長めにしてもらい早着替え。ほとんど体育館の舞台横の小部屋で着替えます。
アレグリアスの後は、レクチャー。みんなで踊りましょう。
ルンバのリズムで手拍子 足を出して引くを左右交互に 高い木のオレンジをもいでカゴに、そして人気は足踏みのバタバタをゆっくりからだんだん速くして ジャマーダでしめてオレーッでポーズ。これは盛り上がりました。最後はフラメンコは いじめられて悲しいという叫びから始まったことを話して
マイクなしでサリーダの部分だけ唄ってもらい、続いてつらく寂しい気持ちと それに負けないでがんばるぞ〜という意味のソレアを踊ります。
一件目の小学校の後は、夜の本番で地域の町内会。役員の方々が会場準備などをして待っていてくださいます。今度は大人が多いのでフラメンコの生い立ちをもっと詳しくしたり、扇を持って踊る曲もありますが扇の起源や帽子など小物についてのお話しを長めにします。レクチャーはイスのままでもできるので
やはりみなさん少しでも身体を動かすと楽しそうですね。
今回印象に強く残ったのは、三件目の小学校600名くらいの子どもたちがたくさん掛け声をかけてくれたことです。特にソレアは、何かを感じてオレーッという言葉を発している 私に投げかけてくれている、 そんな感覚で私の方が感動して涙が出ました。
これが心が響き合ったということかな と思います。
全国のフラメンコのアーティストが、子どもたちのためにできる学校公演の機会に恵まれることを願っています。
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